クロールで旋回しながら/shannons「深い場所で光に触れる、底の知れない超名盤」

ディスクレビュー

どーも、オクダです。

ディスクレビューです。

shannonsの1stフルアルバム「クロールで旋回しながら」満を持してリリースしました。

リリース日に開催されたワンマンライブ観てきましたが、いやもう「すごい」

余韻がヤバいからね。

この感情を上手く表す語彙力を持ち合わせていないのが残念でならない。

正直この日行きたいライブがたくさんあったんですよ。(なんで被るかなー)

まぁどのライブ行っても絶対に楽しめたでしょう。それは間違いない。

でも、これほどの余韻は絶対に感じられなかったと思います。

マジで行ってよかった

 

、、、と、僕がここまで絶賛するshannonsですが、ご存じない方は過去に紹介記事を書いてますのでこちらを参照してください。

それではディスクレビューに入っていきます。

よろしくどーぞ。

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アルバム「クロールで旋回しながら」

shannons初のフルアルバム、2019年4月13日リリース。

 

「クロールで旋回しながら」ってなかなか不思議なタイトルですよね。

でもアルバムを1周2周と聴いてみると、非常に納得です。

まさに「現実という名の深海を旋回している」気分になります。

 

深く深く、非常に深い海です。

日の光なんて全く届かない、そんな場所。

そこから螺旋状に旋回して、ちょっとずつ、ちょっとずつ浮上していくんですね。

たまに少し下がってしまったりして。

それでもやっぱり上がっていくんです。

その螺旋状の軌跡が自分を創り上げていくのです。

 

これって人生とか日常そのものですよね。

このアルバムを聴いているとそんなことを感じます。

決して他人ごとではない歌。

なんでもない所で突然涙腺が緩んでしまいそうになります。

それは歌詞なのか、メロディーなのか、音なのか、何から来るものかはわかりませんが、いやはやとんでもないアルバムです。

 

バンドとして初のアルバムなので、今の全力が詰まっていることだと思います。

しかしそれだけでなく、コンセプトアルバムとしても非常に完成度が高く感じました

 

そんなアルバム「クロールで旋回しながら」です。

では、簡単ではありますが収録曲の感想を語っていきます。

 

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01.D#

アルバムの導入部。

ひたすら幻想的な音が鳴り続けます。

そう、まるで海の中のような。

これだけでもうアルバムの世界観に吸い込まれます

そういや昨年宮古島でスキューバやったときこんな音してた気がするわ。(深海には程遠いレベルだったけど)

海の中の安心感と緊張感を同時に味わうことのできるトラックです。

 

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02.深海

からの「深海」です。

「D#」終わった直後のこの曲のイントロヤバいです。

一気に深海へ突き落される。

深い、深すぎる、、、。

初っ端からこのバンドの表現力の高さを思い知ることになります。

コーラスの良く効いたギターの音が気持ちいいですね。

さらにshannonsの持ち味であるメロディラインが光ります。

この点に関しては全曲そうなんだけど、、、。

混ざらない僕と闇の先に 光があった

深海

 

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03.yell

深く沈んだ底から一気に浮上するかの如く、目の前の風景が広がるような曲。

ストレートに響きます。

shannonsの楽曲では貴重なテンポの早い曲その1です。

ラストのサビの繰り返しのところでコードを変えるという手法も僕の大好物です。

ストレートな曲の中にも要所要所にこういうこだわりを感じられるのも最高ですね。

振り返れば照らすような
涙の跡 青く輝く

yell

 

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04.幾つかの人生

MV公開後、ずーっと僕の中で話題になっていたこの曲。

好きすぎる。

メリハリのある構成なだけあって感情が溢れている

ボーカルのキレイな声も、サビでは心ばかし歪んで聴こえて非常に胸が熱くなります。

ドラムのスネアの音がよく映えていて、曲全体のいいアクセントになってます。

2番の頭の和音で鳴らすベースが「ストン」と元の位置に帰ってくるようないい仕事っぷりをしてます。

そしてその直後のギターの音。

「ブホォォォォォォォン・・・・・・」って音がたまらないです。(伝わるかな。笑)

いろいろ伝えたいことがあるけど語彙力が足りなくて無理です。

とにかくshannonsの良さが「ギュッ」っと詰まった曲です。

さらけ出してしまえ すべての悪を
泣きたいように泣けるように

幾つかの人生

 

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05.レネ

独特なドラムのリズムが特徴的です。

日常に寄り添うような、どこか懐かしいような。

なんというか聴いてて安心できる曲です。

ずーっと聴いていられます。

そんな心地よさの中、なんとなく楽しいイメージもあったり。

めっちゃいい曲です。

ああこのまま渦の中
溶けてゆく君の記憶
僕じゃない僕でまた会えるから

レネ

 

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06.君に会えたら

「レネ」に引き続きこの曲にも何故か懐かしさを感じます。

J-POP全盛期の90年代にありそうで、でも全く古臭くない。

この辺が「ネクストジャパニーズスタンダードポップス」たる所以なのでしょう。

グルーヴ感もめっちゃ好きです。

曲の構成も素晴らしい。

歌詞がメチャメチャ好きです。とくに曲の頭。

なげやりは君を傷付けた
うまく刺さって抜けないといいな
こんなにも勝手な僕を
捨てきれないでいるよ

君に会えたら

 

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07.僕の部屋

ここまでと一転。

雨の降る音から始まる弾き語り形式の曲。

大濱健悟と上野詩織のコーラスで歌われていきます。

コードワークも素晴らしいです。

、、、めっちゃいい。めっちゃいい曲です

短い曲だけど歌詞も素晴らしい。

「君に会えたら」の続きにあたるのかな?なんて勝手に思っています。

ぐしゃぐしゃの気持ち かき消すような
歪んだギター かすれた声
控えめに歌う 怒られないように
心の中を片付けよう

僕の部屋

 

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08.夜のステップ

渋谷系っぽいサウンド攻めてくるこの曲。

「いや、表現力の幅広いな」と、そんなことを思わせる曲です。

まどろみへと誘われるような、すごく幻想的な雰囲気です。

深夜の首都高で聴いてみたいです。

そんな中、途中の間奏から最後にかけて「轟音ギター」が鳴り響きます。

ヤバいです。何かが爆発しています。

ライブで観ると500%増しで凄まじいです。

まだ眠くなんかないよ ふらふら
まだ聞こえてるよ さらさら
流れる君の血 しらしら
見えるよ 見えるよ

夜のステップ

 

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09.evergreen

めっちゃカッコイイ

shannonsの楽曲では貴重なテンポの早い曲その2です 。

サビのメロディラインたまらんです。

サビの入りもすごく好きで、2番も「、、、くる!」と思ってからの感情的なギターソロに入るといういい意味で裏切られる展開。

ドラムのぶち上げ方も最高だし。

アウトロのベースだって2本重ね録りしてるみたいです。(ラジオ談)

すごい発想ですね。

「音の渦」みたいなものを感じ取れます。

このバンドの表現力の高さには、ホントに様々な工夫が施されているのだと思います。

おまけに歌詞もいいという隙のない曲。いや、どれもいいけども!

この手で潰れるほど
握りしめた僕のメロディー

evergreen

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10.デイドリーム

これまた心をセンチメンタルにさせる曲。

夕暮れ時に聴くと結構心にくるものがある。

曲の雰囲気と歌詞のマッチ具合にチクチクやられます

Bメロの「徐々にメローディーに表情がついていく感」がすごく好きです。

なんだよ、、、いい曲しかないじゃんか。

月が悲しみを連れて
明日へ逃げていく

デイドリーム

 

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11.ジオラマ

まずイントロ。

そして間奏や、アウトロ。

この辺のギターの音作り、表現力が素晴らしい

徐々に音数が多くなっていくようなイメージの曲ですが、全体的な雰囲気はイントロからラストまでブレません。

その世界観の中で、最高のメロディと歌詞と声が混ざり合います。

これ聴いて何も感じずにはいられないです。

闇の中から一筋の光を見せてくれる

そんな曲です。

探しに行こう 新しい場所
扉の向こうへ

ジオラマ

 

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12.ブルースター

アルバムの最後を飾るこの曲。

最後らしいゆったりとした落ち着く曲かと思いきや、やはりここはshannons。

メロディの素晴らしさが最後まで心を絞めつけてきます。

何度も言ってきましたが表現力もエグイです。

「ジオラマ」までで十分に余韻を感じているのに、ここでこの曲はヤバい

最悪泣いてしまいます。いや、最高と言うべきか。

これからの僕ら
いろんな場所に行こう

ブルースター

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まとめ

というわけで、拙い文章ではありますが最高のアルバムのレビューをしてきました。

、、、が、このアルバム繰り返し聴くことをおすすめします

そうすることでアルバムタイトル「クロールで旋回しながら」の意味をなんとなく感じ取れるかと思います。

アルバム全体を通して感じたことは「深い深海から光を目指す」というイメージが一貫してるということです。

「現状は闇の中、それでも、、、」という人にはきっと響きます。

僕もそのうちの一人です。

ひたすら、ひたすらクロールで旋回をして光を手にしたいと願っています。

 

何はともあれ、すごいアルバムです。

「初めて聴くのにスッと入れる」ところはさすがshannonsといったところでしょうか。

大濱健悟の声とメロディセンスは当たり前のように最高なのですが、その他のメンバー内田心晴、上野詩織、鳥越万紀雄のそれぞれの凄さも伝わるアルバムでもあると思います。

歌詞もメンバー全員が書けるようですが、全部良くて誰が書いてもちゃんとshannonsらしさを保っているところも素晴らしと思います。

音のバランスといいホントにいいメンバーです。

 

ちなみに

今回のアルバムですが、クラウドファンディングを利用して制作されています。

僕も支援させていただきました。

だって聴きたかったからね。

今回の歌詞カードに支援者の名前が書かれています。

僕の名前もあります。

変な気分になりますけど、こういうのはすごく嬉しいですね。

 

今後もクラウドファンディングが行われるようなことがあれば、是非支援させていただきたいと思いました。

、、、100万円くらいポンと出せればカッコイイんだけどな。笑

支援者一覧

 

アルバムが欲しい!!という方はこちら

「クロールで旋回しながら」は現在各種配信サービスにて配信されています。

クロールで旋回しながら by shannons
アルバム • 2019年 • 12曲 • 49分

さらに「CDで欲しいよ!」という方は、以前紹介させていただいた「SABOTEN MUSIC」でも取扱しています。

こちらも是非!!

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