リズミックな日々/shannons「生活の流れをリズミックに」

ディスクレビュー

どーも、オクダです。

ディスクレビューです。

待ちに待ったshannonsのミニアルバム「リズミックな日々」が配信限定でリリースされました。

いやもうね、ずっといいです。

何周聴いても、どんな順番で聴いても、どんな時に聴いても、ずっといい。

そして聴くたびに好きな曲が変わる気もします。

つまり全部好きなのです。

この辺は昨年リリースされた「クロールで旋回しながら」も同じ傾向が見えたので、完全にバンドの力として定着していますね。

だいたいどんなに好きなバンドにも「このアルバム最高だけどこの曲はピンとこないな、、、」というのがあって然るべきだと思うんですよ。

それがshannonsには無い。

「リズミックな日々」はそんな最高なバンドの、相も変わらない最高な曲が詰まった最高のミニアルバムなのです。

 

ちなみにshannonsについては過去にアーティスト紹介記事とディスクレビューを書いてますので、よろしければこちらも是非。

 

それではディスクレビューに入っていきます。

よろしくどーぞ。

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ミニアルバム「リズミックな日々」

shannonsの1stミニアルバム。2020年1月31日配信限定でリリース。

レコーディングからミックスまで全てメンバーの手によって作られた作品。

 

ちなみに1月31日といえばshannonsが活動を開始した日でもあり、僕がこのブログを立ち上げた日でもあります。イエイ!

 

「リズミックな日々」とはまた何だか独特なタイトルですね。

ミニアルバムかつ配信限定という形式なので、前作ほどのアルバムを通しての一体感は特に感じませんでしたが、人生観とか普段の生活の中に根差すような曲が目立ちました

「リズミックな日々」というタイトルを僕の中でかみ砕いて消化しようとすると、こういう部分とリンクしてきますね。

 

人生って決して単調ではないと思うんです。

でも一定の時期に焦点を当てると、ある程度流れがあるんですよね。

その流れをいかにコントロールできるかが、人生を楽しむ秘訣なのでしょう。

肝心なのはコントロール。すなわち自分の得意な流れを生み出し続けるということ。

流れは乗ればいいというものではなく、悪い流れというものには得てして逆らえないものです。

それでも自分の得意な流れなら乗りやすく、継続しやすく、そして何より楽しい。

その楽しいと感じられる流れや、自分にとっての追い風なんかを「リズム」というのではないかなと、そんな風に感じます。

 

なんだか若干スピリチュアルな話になってしまいました。笑

でも「リズミックな日々」を聴くと、なんだかこういう「リズム」が内側から湧いてくるような気持ちになるんですよね。

空気の匂いが変わった感覚。

雨が降っているのに傘をささなくても歩いていけそうな感覚。

希望とか自信とかそういう話ではなくて、単純にワクワクするような。

そういう気持ちにさせてくれるような、「いろいろなタイプのリズム」が詰まったアルバムです。

なるほど、だから聴く時の環境によって好きな曲が変わるのかな。

ホントにいいアルバムだな、、、。

 

それでは1曲ずつ紹介していきます。

 

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01.アカネ

初めて聴いた時からメッチャ好きでした。

軽快なエイトビートが特徴的です。

イントロからすぐに「リズミック」なイメージがすぐに湧いてきます。

曲の中を縫っていくようなギターフレーズもかなり好きです。

そして何よりshannonsは曲が素晴らしい。

歌い始めすぐに「あ、これ絶対いいやつだ」と確信できます

その解りやすい例ともいえる曲かもしれません。

ちなみに余談すぎるほどの余談ですが、この曲のBPMが僕の車のウインカーと同じでした。169とのことです。

また迷って明日を求める
なのになんで毒を吸い込む
永遠なんてどこにも無いのにね

アカネ

 

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02.きみが描いた月までの地図を片手に

リバーブ強めの雰囲気が特徴的。

全体的に柔らかく、抜群のメロディセンスでとてもいい曲。

にも関わらず、よく聴くとギターが結構歪んでいたりして面白い部分も多いですね。

かといってバランスの悪さは1ミリも感じません。

こういう細かいこだわりが多いので何回聴いても飽きないし、聴くたびに好きになっていきます

歌詞に出てくる「君」=「何の疑いもなく夢を信じていたころの自分」とのことで、そこを意識しながら聴くとやっぱり素晴らしい曲だなと思いますね。

ちなみにMVはドラムスの鳥越万起雄さんが監督撮影したものです。

こちらも素晴らしい作品ですので是非。

君はそのままで 忘れた
月までの地図を描いてよ
思い出して あの光を

きみが描いた月までの地図を片手に

 

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03.write

この曲ヤバいです。

ドラマの主題歌にでもなったら一撃で売れるのではないでしょうか。

曲の雰囲気と内容、ワードセンスがバッチリハマってます

そんでもって曲そのものの完成度が凄まじい。

それってどういうことかわかりますか?

無敵ってことです。

細かいところですが僕の好きなポイントとしては2番のサビ。

「確かな過去に僕はいない」の「いない」の部分。

ここめっちゃエモいです。ライブだとエモさ200倍です。

ちなみにこの曲はドラムス鳥越万起雄さんが初の作詞を担当した曲でもあります。

これでshannonsはメンバー全員が作詞できるバンドとなりました。すごい。

不確かなことだけを僕は信じるよ
確かな今を君と生きる

write

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04.声

ギターの内田心晴さんがボーカルを担当する曲です。

メッチャ上手いしメッチャいい声ですよね。

そしてクルものがある

重苦しさと覚悟。

「辛い」「苦しい」「悲しい」「悔しい」「怖い」「寂しい」といった感情は表に出さずに堪えてしまいがちですね。それが重ければ重いほど特に。

でもその裏には「ただ○○したかっただけ」という思いもあるもので。

僕はそういう思いにこそ純粋さを感じるんですよね。

決して無視することのできない、正義も悪もない本当の真意。

そんなことを掘り起こされるような曲です。

ちょっと上手く伝えられないですが、とにかく素晴らしいのです!

心の叫び声 耳を澄まして
強く生きるよ それだけ

 

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05.話には続きがある

同じようなメロディーが最初から最後まで続いていく曲。

こうやって書くと非常につまらなそうに聴こえますが、そんなことはありません。

様々な展開、そしてアイデアで気が付いたら1曲が終わってしまっているほど聴きごたえのある曲です。

1曲の中にたくさんの要素が詰まっていて、実験的な曲でもあるのかなと勝手に思ったりしています。

shannonsではめったに見られることのない爆音が聴けるのも僕としては嬉しいポイントです。ライブではどうなるのでしょうか。

曲の終わり方も素晴らしい。

そして僕のツボポイントとしては、ベースの上野詩織さんの休符の使い方ですね。

これは前から思ってたんですけど、shannonsの心地よいグルーヴを生み出している肝だと思います。

前のアルバムで言うと「幾つかの人生」とか「夜のステップ」とかもメッチャいいですね。

話には続きがある 続きがある この先に

話には続きがある
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06.レンジライフ

このアルバムもちろん全曲好きなのですが、その中でも多分僕が1番好きな曲。

お笑い芸人のトムブラウンが「なんでここまで続けてこれたんですか?」という問いに対して「意地ですね」とさらっと返答したことに感動したことから作られたとのこと。

そういう曲だとわかってはいたけど、こういう話を聴くと一層曲の良さが染みますね。

僕は大学を卒業してすぐにサラリーマンになったいわゆる「普通の人」です。

でも響く。

こういう曲が響くシチュエーションは必ず誰にでもある。

そういうときの一つの励みになるような、一つの道しるべになるような、そんな曲です。

諦めにも似てるけど、全く異質な覚悟の曲

途中で3拍子になって「今さら変われるかい 今さら変われない」で元に戻るところとか鳥肌立ちましたね。

このままここで眠ればいい
このまま辞めればいい
何もかもを捨ててしまえ
このまま消えてしまえ
そしたら何が残る
僕には何が残る
今さら変われるかい
今さら変われない

レンジライフ

 

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まとめ

簡単ではありますが全曲レビューさせていただきました。

他の曲もそうですが、このバンドはボーカル大濱健悟のソングライティングセンスと声という核を中心に各メンバーが高いレベルでうまくマッチしている、そのまとまり具合が半端じゃないですね。

今回のアルバムに関しては、ホントにいろんな要素が詰まっているので「やりたいことやった感」が満載です。

つまり、セルフレコーディングということで「高いレベル」で「やりたいことをやった」といったところでしょうか。

確かに音は決してクリアではないですし、過去の音源と比べても異質感はどうしても出ています。

でも、細かいこだわりが随所に見られますし、セルフレコーディングでなければできなかったこと、そして出せなかった音が収録されていると思います。

どちらがいいということではなく、どちらにせよバッチリ完成度は高いということです。

 

こんな素晴らしい音源を手に入れられた僕の生活は、「リズミックな日々」になることでしょう。

皆さんそれぞれ普段の生活でうまくいかないこと等あると思いますが、そんなときはこのアルバムを聴いてリズミックに流れを変えてやりましょう!!

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